死活監視(ping監視・ポート監視)とネットワーク機器の遠隔電源制御・自動再起動が可能

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コラム

いまさら聞けないIT用語
2022.07.21

フリーズは何で起こるの?

そもそも『フリーズ』はなんで起きるの?

ネットワーク機器の普及により、もっぱら身近になったネットワーク機器の『フリーズ』、ネットワーク接続が途切れた際に見かける”くるくる”は中でも代表的なもので、実はルーター等の ネットワーク周辺機器の『フリーズ』が原因なのです。

ねえフリーズ君、これから色々な物がインターネットに繋がって、ネットワーク機器が 増えれば増えるほど 「フリーズ」ってのがたくさん起きるって聞いたんだけど、本当かな?

そうだね、インターネットに繋がる機器が増えて、ICT化が進むと、「フリーズ」は間違いなく増えるはずだよね。いったいどんなことが起きるのか、そして、フリーズの原因っていったい何なのか、一緒に深堀りしてみよう!

●ケース1:「ノイズ」からのフリーズ

ノイズとは、電気的・電磁的雑音のことです。電波障害や画面の乱れなどを引き起こし、電子機器に誤作動を起こすことがあり、場合によっては破壊を引き起こします。

特にここでは、電子機器の使用環境において、想定されていない周波数の発信を意味します。

代表的なトラブルとしては、パソコンや防犯カメラなどの電子機器がフリーズや、心臓のペースメーカーの動作不全が起きることなどが挙げられます。 これらの原因として考えられるのは、違法無線(トラックなどの不法電波)による誤動作や電車のパンタグラフのスパークによる障害、アマチュア無線やその他電波による制御系障害などで、こういった電波障害は 日常の生活の中で突然引き起こされる ため、 防ぐ方法がありません。

●ケース2:伝送帯域の影響

伝送帯域とは、通信に使用される周波数の「最高周波数」と「最低周波数」の範囲のことで、近年ではPCやスマートフォンなどでインターネットを利用する際、それらの端末から送られる電波や電気信号の周波数の幅を意味します。

これらは、近くにある電子機器の電波が干渉して、通信が安定しない状態だったり、コンピュータの基準周波数に近い電波が飛んでいる場合にパソコンがフリーズがするなど、さまざまな影響を受けることがあります。

例えば、家庭用機器だと、 電子レンジや冷蔵庫、テレビや医療機器なども電磁波を発信しており、電子レンジなどは周波数 2.4GHz帯を使っているので、同じく 2.4GHz帯 を利用しているWi-Fiルーターが近くにあると、 電波干渉 を受けて、 Wi-Fi接続が不安定となったり、フリーズを引き起こす原因にもなります。


ちなみに、基準周波数は、2.4~10GHzと言われており、コンピュータのCPUによって周波数が違います。また、 Wi-Fiの通信が不安定な場合は、電子レンジなどの周波数2.4GHz帯を避けて、5GHz帯を使用するように設定すると干渉が起きにくくなります。

しかしながら5GHz帯は、2.4GHzに比べて周波数が高い分、電波が曲がりにくい特性のため、遠くに届かないという特性があり、アクセスポイント(AP)を数多く設置する必要があります。 数が多くなるため、どのアクセスポイント(AP)が故障しているのかわかりにくく、対応が難しくなるという問題点もあるようです。

●ケース3:電圧低下(ドロップ)によるフリーズ

電線に電流を流すと、電線の電気抵抗により一部の電流が熱に変換されます。

変換される熱量が大きくなり、電流が大きくなった際に一時的に電圧が下がります。

このような状態を電圧降下といい、 電圧降下 が生じると、 本来必要な電圧が不足します。 例えばパソコンなどの電子機器の場合、電圧が足りずに電力が維持できなくなり、フリーズを起こすことがあり、また 突然の再起動を起こすこともあります。

●ケース4:サイバー攻撃を受けた場合

サイバー攻撃というとパソコン(PC)というイメージが強いかと思われますが、ネットワークカメラ(防犯カメラ、監視カメラ、見守りカメラ)やルーター、Wi-Fi機器、医療介護機器も近年ではサイバー攻撃を受けている事例があります。

大規模ネットワークに損害をもたらす代表的なMiraiは、IoT機器へのサイバー攻撃の代表的な事例を利用したマルウェアとなります。

2016年10月21日、Webサービスが次々と攻撃を受け、大規模なアクセス障害が発生しました。

その原因は、インターネットサービスのドメインとIPアドレスを関連付け、ユーザーがサービスを利用するために欠かせないDNS(Domain Name System)がDDoS攻撃(Distributed Denial of Service attack)を受け、断続的なエラーが発生したからといわれます。

このDDoS攻撃は、 セキュリティ対策が不十分なIoT機器に対し、 集中的にアタック しました。

2016年9月には約18万台のIoT機器がMiraiに感染し、大規模なDDoS攻撃が発生し、2017年11月以降は、Miraiのソースコードが公開されたことで、Miraiを模倣した多数のMiraiの亜種が誕生し、IoT製品への攻撃を繰り返しています。

オフィス用のIoT機器がMiraiに感染すれば、DDoS攻撃の 踏み台となり、ボットネットワークの一部に組み込まれ、 知らないうちにサイバー攻撃の加害者となってしまいます。 ちなみに以前は、突然会社の事務所やご家庭に警察官が来て、いきなり警察署に連行されるということもあったようですが、今は「お宅のパソコンがサイバー攻撃の踏み台になっているようです。調べさせてください。」と明確に理由を伝えられて、立入り捜査となるようです。

●ケース5:プログラムなどの問題や不調の場合

よくある例としては、「プログラムを稼動し、 非常に読み込みや動作が遅く、時には フリーズや強制終了が起きる」というパターンです。これらが発生する場合は、以下のような原因が考えられます。

・プログラムのバージョンにシステムのバグが含まれていた。

・仮想メモリの容量やCPU(中央演算処理装置)の性能が低い。

・HDDやSSDの空き領域が埋まってしまっている。

・ビデオカードや.NET Frameworksなど必要なパーツやシステムが整備されていない。

・インストール時にセットアップ設定を間違えてしまった、など。 中でも特に多いパターンとしては、ソフトウェアのパッケージや取扱説明書に書かれている、最低限必要な動作環境にPCが達していないためにユーティリティーの読み込みや動作に支障が出てしまっている場合です。

●ケース6:熱暴走とは何か?(放熱が必要なケース)

電気を使う機器の稼働には発熱が伴います。

たとえば、扇風機などのモーターを使う機械などでは、一定の時間使用したあとでモーター部分を触ると熱くなっていることがわかります。

回転部品がない機械の場合でも、内部回路の銅や金などで作られた導線で熱が発生します。

電流が流れるということは、電子同士の摩擦によって熱が生まれるということです。

最近は、 精密機器であるIoT機器のプロセッサー部分などは、集積回路と呼ばれる髪の毛より細い導線による回路が積層されています。

小さな面積に多くの電線を組み込んでいるため 大きな熱が発生します。

そして筐体内部に熱がこもり、一定以上に達すると 熱によるダメージを避けるために 動作が停止(フリーズ)します。 これが、さまざまな不具合を発生させる「熱暴走」とよばれる現象です。

●ケース7:ハードディスク(HDD)の老朽化

データを記憶している装置ですが、 円盤状のディスク高速回転 させているので、壊れやすいのが弱点です。

交換の目安は4~6年と言われています。

フリーズが発生して、 何度も強制終了すると、壊れやすくなるため、メモリの増設やパソコンの 買換え などを 検討する必要が出てきます。

●ケース8:ストレージ不足(メモリ不足)

ネットワークに接続するIT機器、いわゆるIoT(Internet of things)機器は使えば使うほど、不要なファイルが溜まって内部容量を圧迫します。

OSやファームウェアが正常に動くためにはある程度の空き領域が必要なため、 空き容量が少なくなると不調になり、フリーズの原因になることがあります。 特にパソコンやセットトップボックス(STB)は、 正常に動くために空き領域が必要であり、ルーター、アクセスポイント(AP)は、通信のための空き領域が必要となります

対処方法と現状

上記のように、「フリーズ」を引き起こす原因は実に多岐にわたり、すべてを未然に防ぐことは 不可能に近いと言えます。それに加えて機器の高性能化により内容も変化することを考えると、学術的な観点では無く、商用ベースでの運用となり、一定の頻度の フリーズを受け入れて、電源の抜き差しなどの再起動によるフェールセーフ対策を行っている現場が多いようです。従来数時間かかっていたところを数分で復旧することが可能になり、更には保守管理人員の出動回数を著しく減らす事ができます。

これらのメリットから実に多くのロケーション、特に遠隔地にIT(ネットワーク)機器(IoT機器)が設置しているケースは、死活監視システム、リブーター、電源管理システムなどを導入して対応するケースが増えているようです。

弊社の『NONフリーズ』を使用して、少しでも多くの方の作業が軽減されれば、嬉しい限りでございます。

なるほど! 

「フリーズ」って本当に身近にところで、いろいろと起きているんだね! しかも外からの影響で起きちゃう場合は、防ぎたくても防げないものなんだね!

そうだね!

「フリーズ」って現象はどうしても避けられないから、起きた後の対策が必要だよね。そして、フリーズが起きたら、電源の再起動を行うことが一番手っ取り早い対応みたいだね。

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